はらくだしPPの大問題 地獄のオクム(奥武蔵)坂トレ【3】

地獄のオクム(奥武蔵)坂トレ【3】

オンナは、顔振峠で5分ほど休んだ後は、すぐに折り返した。

往路が1時間20分だったから、復路は1時間10分で下りられるか。

ヒィヒィ登ってきた道を
スイスイと下っていく。

道の脇に溜まった落ち葉を踏むたびに、カサカサと乾いた音が耳に心地よい。

紅葉が終わった晩秋の顔振峠にうっすらと陽が差し、

空気は凛と澄み渡る。

微かに香る土の匂いがオンナを纏っていた。

タッタッタッタッ。

小刻みに身体を揺らしながら、
軽快な足取りで坂を下っていく。

やがて道はゆるやかな勾配から、急勾配へと変わっていった。

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。

息が上がって半開きの口から声が漏れる。

恍惚感さえ感じ始めていたその頃、

ん?

こんな道通ったっけ?

一瞬不安が頭をよぎる。

でも、脚を止めるのは勿体無い

もう少し行ったら見覚えのある道が現れるだろう。

平地では絶対に出せないキロ4分台のスピード。
急勾配を落ちるような感覚で走り抜けていく。

オンナは忘れていた。

方向音痴のプロだということを。

ようやく道間違えに気がついたのは、1キロも下った泣岩の辺りだった。

距離はまあいい。

問題はこの激坂だ。
100メートルは下っただろうか。

ここをまた走って登るのか…

ここをまた走って登るのか…

**************

『ここは戦略的歩きだな』

ヘタレなオンナがカッコつけて言う。

『ただの練習なのに、戦略的ってなんなのよ。ただ歩きたいだけでしょ?走るわよ!』

強いオンナが言い返す。

『この道は、本線じゃないから走らなくてもいいんだぜ、ベイビー』

ヘタレなオンナがうすら笑いを浮かべる。

『今日の目標は歩かないことって、言ってたじゃない?もう忘れちゃったの?』

歩き始めようとするヘタレなオンナと、
走り続けようとする強いオンナの
戦いが始まった。

続く


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